ラボグロウンダイヤモンドの製造方法について

ラボグロウンダイヤモンドの製造方法について

ラボグロウンダイヤモンドは、人工的な環境でダイヤモンドを「成長」させることで製造します。

ラボグロウンダイヤモンドの成長方法には大きく分けて2種類あります。

・HPHT法(高圧高音法)
・CVD法(気相化学蒸着法)

この2種類です。

天然ダイヤモンドは、地下奥深くのマントルで炭素が結晶化し、徐々に大きく「成長」することで皆さんの知っている美しい宝石になります。地下奥深くのマントルは、非常に高い圧力と、非常に高い温度の両方を持った環境になっており、この環境を再現してダイヤモンドを成長させるのがHPHT法です。

一方、高い圧力を必要とせず、炭素を含んだガスにプラズマエネルギーを与え、ダイヤモンドを基盤の上に蒸着させて成長させていく方法がCVD法と呼ばれるものです。

1797年にダイヤモンドは炭素のみで構成されていることが発見され、それ以来、人類は炭素からダイヤモンドを製造することに情熱を燃やし続けてきました。1955年にはGEのグループがHPHT法により初めてダイヤモンドの製造に成功。以来工業用途にラボグロウンダイヤモンドが使用されてきましたが、宝石用のダイヤモンドとしては品質面、コスト面の両方で実用化には程遠いものでした。

2006年にアメリカのアポロ・ダイヤモンドが初めてCVD法による宝飾用ダイヤモンドを発売しましたが、コストもまだ高く、品質の安定性も低いものでした。しかしそこからHPHT法、CVD法共に技術革新が進み、2010年代後半には天然ダイヤモンドと同等かそれ以上のクオリティのラボグロウンダイヤモンドが、天然ダイヤモンドよりも遥かに低いコストで販売できるようになりました。

現在、私たちが美しい高品質なラボグロウンダイヤモンドを安価に楽しめるのは、研究者たちの情熱と弛まぬ努力の結果と言えます。

 

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