CVDラボグロウンダイヤモンドとは

CVDラボグロウンダイヤモンドとは

CVDとは化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition)の頭文字をとったもので、ガスとプラズマエネルギーを用いてダイヤモンドを成長させる方法です。

1980年代に日本の無機材質研究所で熱フィラメン卜法やマイクロ波を利用したプラズマCVD法が開発されました。その後世界中で研究開発が進み、2000年代半ばには半ばには宝石品質のものが市場に登場しましたが、品質面、コスト面で一般化するには厳しく、宝石品質のものが多く市場に登場し始めたのは2010年代後半のことです。


HPHT法と違って、CVD法では圧力は必要とせず、1気圧の環境下でダイヤモンドを成長させることが可能です。

CVDの成長には、薄くスライスしたダイヤモンド片を種結晶として使用します。チャンバー内に種結晶を複数並べ、一度に複数のダイヤモンドを成長させることが可能です。

機器内に炭素を含んだメタンガスを注入し、マイクロ波によるプラズマエネルギーを与えることで、徐々にダイヤモンドを結晶化させていきます。薄いダイヤモンドが徐々に成長して厚みを増していくイメージです。


​ガスの種類や流量の非常に細かい設定(レシピ)により、成長するダイヤモンドの品質に差が生じます。

CVD法により作られるダイヤモンドは比較的大粒のものが多く、0.5カラットから5カラット程度のものが生産されますが、それより小さいものも大きいものも存在します。

またCVD法によるラボグロウンダイヤモンドは半導体素材としての利用が期待されており、これが実用化すれば現在のコンピュータとは比較にならない処理速度が実現できると言われています。

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