あなたにピッタリのシェイプとは?

あなたにピッタリのシェイプとは?

ダイヤモンドはラウンド(丸)だけではなく、様々なシェイプ(形状)があります。

ダイヤモンドジュエリーを選ぶ時にはシェイプを選ぶのも楽しみのひとつですが、シェイプによってジュエリーの印象が全く変わってくるので、どのシェイプがいいか悩む方も多いと思います。

基本的には好みで選んでもOKですが、参考にそれぞれのシェイプの特徴を説明します。

カスタムカットなどを含めればダイヤモンドのシェイプは非常に多くの種類が存在しますが、ここでは一般的なものをご紹介します。

Round Brilliant Cut
(ラウンド・ブリリアント・カット)
最も一般的な形状が、このラウンド・ブリリアント・カットです。このシェイプだけがファセット(面)の数と配置を厳密に規定されており、4Cグレードの一つであるカットグレードも、このラウンド・ブリリアント・カットにだけ適用されます。
58のファセット(キューレットを含む)で構成されており、円の直径を100%として様々な箇所の割合が細かく規定されています。その為、カラットごとにほぼ同じ見た目の大きさを持つという特徴があります。
ラウンド・ブリリアント・カットはその厳密なプロポーションが生み出す豊かな輝きと、どんなデザイン、シチュエーションにも合う万能感が魅力。
そのため、ファーストダイヤモンドとしてほとんどの方がチョイスするのがこのラウンド・ブリリアント・カットです。
また、将来的にジュエリーをリフォームしたいと思った時にデザインの選択肢が比較的多いのもラウンド・ブリリアント・カットの隠れたメリットです。
Oval
(オーバル)
オーバルはその名前の通り楕円のダイヤモンドです。
ちなみに、ラウンド・ブリリアント・カット以外のシェイプのダイヤモンドをまとめてファンシーシェイプ(ファンシーカット)と呼びます。
オーバルはラウンド・ブリリアント・カットをそのまま楕円形にしたような形状で、そのためラウンド・ブリリアント・カットと同じ58のファセットを持つものが多いです。(例外も存在します)
ファンシーシェイプなので形状や割合の規定がなく、細長いオーバルから円に近いオーバルまで様々なオーバルが存在します。
オーバルの魅力の一つは、同じ重量のラウンド・ブリリアント・カットと比較して見た目が大きく見えること、またファンシーシェイプの中では比較的落ち着いた形状なので様々なデザインやシチュエーションに合わせやすいことです。
また、リングの場合は指に沿って縦に配置するとややオーソドックスでクラシカル、エレガンスなイメージになり、指を美しく見せる効果がありますが、指に対して横に配置するようなデザインだとモダンでスタイリッシュなイメージになるなど、配置で印象が変わるのも特徴です。
Pear
(ペア)
ペアとは洋梨を意味し、洋梨の外観に似ていることからこの名前がつけられました。ティアドロップ、雫型などと呼ばれることもあります。
このシェイプは、ラウンドの柔らかい印象と、尖ったクールな印象を併せ持つのが特徴で、輝きを放つ雫のような印象で人気があります。
ペアシェイプも丸っぽいものから長細いものまで様々なものがありますが、一般的には片側が美しい半円に近い形を描いているものが理想的と言われます。しかしジュエリーのデザインによっては、細長い形状が好まれる場合もあります。
ペアシェイプはリングにセッティングしても美しく人気がありますが、その形状からペンダントにセットするとチェーンのV字からのバランスがよく美しいペンダントになります。
リングの場合、尖った箇所を下向きにセッティングする場合が多いですが、横や斜めなどに配置し個性的な見た目を演出することもできます。
エレガントな印象になることから、多くの女性に好まれているシェイプです。
Marquise
(マーキーズ)
マーキーズ、又はマーキスと呼ばれるこのシェイプは、ラグビーボールのような形をしたダイヤモンドです。
マーキーズとはフランス語で「侯爵夫人」を意味します。 マーキーズカットは、18世紀のポンパドゥール侯爵夫人の魅惑的な笑顔にちなんで、ルイ15世が制作を依頼したものと言われています。
その名前の由来も手伝って、最もエレガントな印象を持つシェイプのダイヤモンドです。
縦横比は2:1のものが理想的と言われますが、デザインに合わせて様々な比率のものが存在します。その形状から、センターストーンだけではなくサイドストーンなどにも使われることが多いシェイプです。
マーキーズもオーバル同様、重量の割に大きく見え、またシャープでエレガントな輝きを放つため人気のシェイプです。
Emerald Cut
(エメラルド・カット)
エメラルドカットは、その名前の通り元々は宝石のエメラルドを美しくカットするために考案されたシェイプです。
エメラルドカットはその他多くのシェイプと異なり「ステップカット」という形状を持っています。テーブル(正面の一番大きい面)と並行になるように階段状にファセットをつけていくもので、このカットを施すことにより全体的に滑らかな印象になり、ダイヤモンドの破損の危険性が大幅に下がります。
エメラルドカットの魅力は、ステップカットが生み出す透明感です。ダイヤモンド内部で光が直線的に反射するエメラルドカットは、スッキリとしたクリアな輝きを持ちますが、その分ダイヤモンドのクオリティ(色、傷など)が目立ちやすいという特徴があります。
その代わり、エメラルドカットを施した美しいダイヤモンドは、ダイヤモンド本来の素材を楽しめるクリアでうっとりするような印象を持ちます。
また、落ち着いた印象のエメラルドカットはクラシカルな印象になることから、エンゲージメントリングなどのダイヤモンドとしても人気があります。
一方、オーバル同様、横向きに配置するとモダンでクールな印象にもデザインすることができます。
Radiant
(ラディアント)
ラディアントは、エメラルドカットのようなクラシカルな外形と、ブリリアント・カットの強い輝きを組み合わせたカットです。
ラディアントの形状は様々で、正方形に近い1:1の比率のものから長細い長方形のものまで様々。ソリッドでクールな外形と強い輝きで個性的なジュエリーにデザインすることが可能です。
エメラルドカットよりも個性的な上輝きが強いため、ちょっと人とは違うダイヤモンドを探している方にはピッタリなダイヤモンドと言えるでしょう。
Princess
(プリンセス)
プリンセス(王女)というロマンチックな響きで女性に人気のあるシェイプですが、ソリッドなスクエアのクールな印象でこのシェイプを選ぶ男性も多くいます。モザイクのような輝きが美しいダイヤモンドです。
縦横比1:1の正方形が基本で、ファンシーシェイプの中ではシンメトリーが出しやすく対称性ある強い輝きを放ちます。
このシェイプは他のカットと異なり1960年代頃に誕生した比較的新しいシェイプで、そのためかややモダンでクールな印象になります。
元々、正八面体(四角錐を底面で二つくっつけたような形状)の天然ダイヤモンド原石を効率よくカットするために考えられましたが、ラボグロウンダイヤモンドでも非常に人気があります。
ラディアントやエメラルドカットと異なって、四隅が尖っているためこのまま強くぶつけると破損する危険性があります。そのためリングやペンダントなどジュエリーに加工する際には、角を金属でしっかりとカバーしてあげる必要があります。
Cushion
(クッション)
その名前の通りクッションのような柔らかさのある四角形が特徴のダイヤモンドで、ピローカットとも呼ばれます。宝石の透明度を際立たせるカットでもあり、美しいダイヤモンドの特徴を素直に表現できます。
16世紀半ばに考案されたシェイプで、ラウンド・ブリリアント・カットが誕生した1919年より以前は最もポピュラーなカットでした。
クッションカットも正方形に近いものから長方形のもの、四角の印象が強いものからかなり丸みが強いものまでバリエーションは様々です。
プリンセスのようなシャープさとラウンドの中間で、少し個性的なシェイプを選びたい方にはピッタリなシェイプのうちの一つです。
ファセットが多くキラキラ感が強く、比較的見た目が落ち着いているため、ラウンド以外のダイヤモンドを試したいという方におすすめです。
Heart
(ハート)
愛を象徴する形状として女性に圧倒的な人気を誇るハートシェイプ
古くから人気のあるカットですが、上部のバルジの中間部分を美しくカットするのが困難で、美しいハート形状のダイヤモンドを切り出すのは困難でした。現在ではレーザーカットが普及しており、美しい形状のハートシェイプを作ることが可能になりました。
とはいえハートシェイプは原石からの重量の目減りが比較的大きいため、全体的にあまり数の多い形状ではありません。逆にそのレア感が人気の秘密の一つかもしれません。
キラキラと美しい輝きを放つハートのダイヤモンドは、それだけで見る女性の心をうっとりとロマンチックにさせる不思議な魅力を持っています。
ハートは繊細な形状なため、可能な限り大きいカラットのものを選ぶとハートの形状がしっかりと美しく認識することができます。
また、ジュエリーとして加工する際はハートの形状が美しく見えるセッティングをするように注意する必要があります。窪みの中心部にパーツをつけたり、石座(ダイヤモンドをセッティングする金属の下の部分)がはみ出て見えたりすると、せっかくのハートが三角に見えてしまう場合もあります。
美しくセッティングされたハートシェイプダイヤモンドは、女性の魅力を最大限に引き出すジュエリーになります。
Trillion
(トリリオン)
トリリオンカットは少しふっくらとした三角形のようなシェイプですが、個性とシャープさを最大限に引き出したダイヤモンドです。別名トライアングルカットとも呼ばれます。
天然ダイヤモンドとしては原石の目減りが大きいためあまり多く見ることのできるダイヤモンドではありませんが、ラボグロウンダイヤモンドとしては比較的多く見ることができるカットです。
とはいえ、ラボグロウンダイヤモンドでも一般的なカットではないので、本当に個性的なものを探している方には最有力のシェイプの一つになるかもしれません。
個性的な形状ながら眩く細かい光を放ち、動きのあるジュエリーとしてデザインすると非常に魅力的な美しさになります。
また、比較的フラットな形状を持つダイヤモンドで、また三角形のため同じ重量のラウンド・ブリリアント・カットと比較してもかなり大きな見た目になります。
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